第4章 確率

第4章は統計から少し離れ、確率の基礎について概観。推測統計学においては、判断はそのデータが得られる確率に基づいて行われる。つまり、観察されたことがらが充分珍しい事象なのか、それとも偶然の範囲内なのかを確率論的に判断する。内容はかなり基本的だけれども、ラプラスの定理や頻度による確率の定義、ベイズ主観確率など少し哲学的なところにも触れている。
なお、コインの表が出る確率の相対頻度が0.5に収束していくシミュレーションの表が面白い。3回のシミュレーションの結果から10回程度の試行では表が出る確率は0.2~0.6程度まで散らばりがある。『次に』表が出る可能性が1/2であることは命題として立てられても、次に何が起こるかは確定的には予測できない。また少ない試行回数で表が半分でてくる、というのは根本的な誤解である。
以下12時から左回りにカバーされている内容の概略。